クラウドERPとは?メリットやデメリット、導入する流れを解説

ERP
公開日:2021.9.29
更新日:2021.9.29
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目次

本記事のまとめ

  • クラウドERPとは、インターネットを通じて企業情報を一元管理できるシステムのこと
  • クラウドERPとオンプレミスERPでは、さまざまな違いがあるため、両者を比較することが大切
  • クラウドERPは「導入コストを抑えたい」「基幹システムの保守・運用を行うリソースがない」「テレワークでも業務をできるようにしたい」という企業におすすめ

近年、テレワーク対応や業務効率化、スピード経営などに取り組む企業から、クラウドERPが注目されています。

実際に株式会社矢野経済研究所のERP市場動向に関する調査(2020年)では「コロナの影響で2019年のクラウド利用率は38.3%まで拡大しており、2021年には63.5%を超える」との展望を示しています。

そこで本記事では「クラウドERPについて詳しく知りたい方」や「導入を検討している方」を対象に、クラウドERPの種類やメリット・デメリット、オンプレミスとの違い、導入する流れなどを解説します。

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クラウドERPとは?

ERP(Enterprise Resources Planning)とは、統合基幹業務システムのことです。企業には人材や資金・データ・物などの資源がありますが、ERPはそれらの資源や業務データを一元管理して有効活用することを目的としています。

クラウドERPとは、インターネット上で利用できるERPのことです。自社サーバーを用意する必要がないため、ERPの導入コストを抑えられます。またサーバーのメンテナンスが不要です。

その利便性の高さから、ERP自体の需要の増加とともに、近年需要が高まっています。

2019年のクラウド利用率(IaaS/PaaS利用とSaaS利用の合計)は38.3%まで拡大した。 今後のERPの導入においては、クラウド型のERPが優先して選択される傾向が強まる見通しである。2021年にはクラウドの利用率がオンプレミスを上回り、63.5%になると予測する。

※出典:矢野経済研究所「ERP市場動向に関する調査(2020年)」2020年9月7日発表

クラウドERPの種類

それらの違いとして、提供サービスが異なります。例えばSaaSモデルでは、インフラ環境からアプリケーションまでを提供しています。

各モデルの提供内容は以下の通りです。

SaaS PaaS IaaS
アプリケーション × ×
ミドルウェア ×
OS / ストレージ ×
クラウドERPの種類 SaaSモデル PaaS / IaaSモデル
料金体系 月額課金制 従量課金制
形態 クラウド オンプレミス+クラウド
カスタマイズ性 低い 高い
メリット
  • 最低限のコストで運用可
  • メンテナンス不要
  • カスタマイズ性が高い
  • 業務に対して最適化しやすい
デメリット
  • カスタマイズ性が低い
  • コストが高くなる傾向がある
  • 問題が発生した場合自社対応になる

それぞれの特徴を知ることで、自社により適切なシステムを選択できるようになります。それでは各モデルについて見ていきましょう。

SaaSモデル

SaaS(Software as a Service)モデルは、ネット上でサービスを利用するための要素をひと通り備えたモデルのことです。そのため、サーバーやソフトウェア、ミドルウェアなどを自社で用意する必要はありません。

SaaSモデルの提供内容
アプリケーション
ミドルウェア
OS / ストレージ

SaaSモデルの代表的なサービスとして「Dropbox」や「Office365」、「Google Workspace」などが挙げられます。その主な特徴は下記の通りです。

Saasモデルの特徴として、以下が挙げられます。

クラウドERPの種類 SaaSモデル
料金体系 月額課金制
形態 クラウド
カスタマイズ性 クラウド
メリット
  • 最低限のコストで運用可
  • メンテナンス不要
デメリット
  • カスタマイズ性が低い

SaaSモデルは、対応業務によって以下の2つに分けられます。

種類 概要
Horizontal SaaS 営業や財務会計など、特定の業務を対象にしたSaaS
Vertical SaaS 医療業界や建築業界など、特定の業種(機能)を対象にしたSaaS

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

Horizontal SaaS

Horizontal SaaSは、特定業務で使用するSaaSを指します。なおHorizontalは「水平」という意味で、異なる業種間をまたがって提供するサービスを表現しています。

一般的に多くの業種には、以下のような業務や部門が存在します。

  • 営業
  • マーケティング
  • 財務会計
  • 情報システム
  • 人事

Horizontal SaaSは、上記のようにどの業種においても共通する業務をサポートします。代表的なサービスとして「Office365」が挙げられます。

汎用性があり専門性が低い業務を対象にしたい場合は、Horizontal SaaSがおすすめです。

Vertical SaaS

Vertical SaaSは、特定の業種(機能)に特化して使用されるSaaSを指します。Verticalは「垂直」という意味です。Horizontalとは異なり業種間における横のつながりはありません。

Vertical SaaSでは、各業界特有の業務を担います。例えば医療業界であればオンライン診療システム、建設業界の場合は施工現場の管理などが特有の業務です。

Horizontalと比べて汎用性は低くなりますが専門性が高いため、スピーディーな業務問題の解決につながります。

代表的なサービス例には「CLINICS」や「Housmart」などがあります。

特定の分野に特化した業務を対象にしたい場合には、Horizontal SaaSがおすすめです。

PaaS・IaaSモデル

PaaS(Platform as a Service)モデルは、OSやストレージ、ミドルウェアを提供しますが、アプリケーションは提供しません。IaaS(Infrastructure as a Service)モデルは、サーバーなどのインフラはネット上で提供しますが、ミドルウェアやアプリケーションは提供しません。

PaaS IaaS
アプリケーション × ×
ミドルウェア ×
OS / ストレージ

PaaSモデルとIaaSモデルの特徴として、以下が挙げられます。

クラウドERPの種類 IaaS/PaaSモデル
料金体系 従量課金制
形態 オンプレミス+クラウド
カスタマイズ性 高い
メリット
  • カスタマイズ性が高い
  • 業務に対して最適化しやすい
デメリット
  • コストが高くなる傾向がある
  • 問題が発生した場合自社対応になる

なおPaaSモデルとIaaSモデルは以下に分けられます。

  • プライベートクラウド
  • ハイブリッドタイプ

それぞれについて見ていきましょう。

プライベートクラウド

プライベートクラウドとは、特定企業の専用クラウド環境のことです。サーバーは企業の敷地内やネット上に構築され、排他的で不特定多数の企業との共通利用は想定されていません。

なおプライベートクラウドは、設備の構築場所によって以下に分類されます。

プライベートクラウドの種類 設備の構築場所
オンプレミス型プライベートクラウド 自社企業の建物内
ホスティング型プライベートクラウド ホスティング業者が提供するクラウド環境内

オンプレミス型プライベートのメリットとして、以下が挙げられます。

  • カスタマイズ性が高い
  • セキュリティ性が高い

一方で、費用や運用負荷が高くなるというデメリットもあります。そのため、大企業で採用される場合が多いです。

ホスティング型プライベートのメリットとして、以下が挙げられます。

  • 費用を抑えられる
  • 運用負荷が低い

一方で、オンプレミス型と比較してカスタマイズ性やセキュリティ性が落ちる傾向にあります。こちらは、大企業に加えて中小企業での採用も多くなります。

ハイブリッドタイプ

ハイブリッドタイプは、プライベートクラウドやパブリッククラウド(不特定多数のユーザーに公開されているクラウド)を組み合わせるなど、タイプの異なるクラウドサービスをミックスしたモデルのことです。

それぞれのメリットをうまく組み合わせてシステムの最適化を達成できるのが強みです。

例えばカスタマイズ性の高さが求められる業務についてはプライベートクラウドでシステムを構築し、ある程度定型的な業務はパブリッククラウドでシステムを作れます。

あるいは企業の機密情報に関してはプライベートクラウドで管理し、それほど重要性の高くない情報についてはパブリッククラウドを使う、という方法もあります。

このようにハイブリッドタイプは、業務の管理度合いによって使い分けができます。

業務ごとに最適なシステムでクラウドERPを利用したい場合には、ハイブリッドタイプがおすすめです。

クラウドERPのメリット

クラウドERPのメリット

オンプレミスERPと比較したクラウドERPの主なメリットとして、以下が挙げられます。

  • イニシャルコストを抑えやすい
  • 短期間で導入できる
  • 保守性が高い
  • 時間や場所にとらわれずに利用できる(テレワークも可)
  • データを一元管理でき、それらをリアルタイムで把握できる
  • 子会社・グループ会社との連携をしやすい

ここからは各メリットについて詳しく見ていきましょう。

イニシャルコストを抑えやすい

クラウドERPのメリットとして、イニシャルコストを抑えやすいことが挙げられます。

オンプレミスERPの場合、以下の理由でイニシャルコストが高くなる傾向にあります。

  • 自社でインフラ環境を用意する必要がある
  • コンサルタントやエンジニアなど設定を行う技術者を用意する必要がある
  • ライセンスを買い取る必要がある

一方でクラウドERPの場合、ベンダーが導入に必要なインフラ環境や技術者を用意しています。また、ライセンス費用は月額料金として支払うケースが多いです。

そのため、自社に資金やITリソースが少ない場合でも、比較的手軽に導入できます。

短期間で導入できる

クラウドERPは、オンプレミスERPと比較して短期間で導入できます。

例えば、オンプレミス型の導入期間は1年以上かかるケースが多いです。業務プロセスの見直しなどを含めると、2年近くかかるケースもあります。

それに対してクラウドERPは、数か月で導入することも可能です。例えば、クラウドERPのmiraimilでは、最短3か月でのスピード導入ができます。

新規事業の展開など、早急に業務環境を整えたい場合にはクラウドERPが適しているといえます。

保守性が高い

クラウドERPは保守性が高いです。その理由として、以下の3点が挙げられます。

  • バージョンアップ対応
  • 災害復旧の対応
  • システムの拡張性

それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

バージョンアップ対応

クラウドERPの場合、システムのバージョンアップ対応はベンダー側で行います。そのため、それに伴う自社人材の対応工数を削減でき、かつ新バージョンに対応するITスキルも必要ありません。

特に業界特化型のクラウドERPの場合、その業界に適した機能が定期的に開発されたり、より使いやすいように修正されたりします。

なおバージョンアップ対応には、サイバー攻撃やシステムの脆弱性に対する対応も含まれます。

IT人材の確保が難しい場合でも、環境の変化に対応してベンダーが定期的にバージョンアップ対応するため、クラウドERPは保守性が高いといえるでしょう。

災害復旧の対応

災害復旧(DR)とは、地震や台風などの災害で被害を受けたシステムを復旧させることです。クラウドERPは、災害復旧の対応もベンダー側で行います。

なお復旧作業の品質は、ベンダーにより異なります。そのため、以下を確認しておきましょう。

  • 復旧要件をどのように定義しているか
  • 目標復旧地点は適切か
  • 目標復旧時間は適切か

目標復旧地点は、破損したデータを復旧させるにあたり、どの地点まで戻るかを指します。例えば目標設定地点が1日間の場合、データ破損の1日前までのデータを復元します。

目標復旧時間は、破損したデータの復旧時間を指します。例えば目標復旧時間が5時間の場合、5時間以内を目標に破損したデータを復元させます。

ベンダーが設定している目標復旧地点と目標復旧時間が許容できるかどうかも、事前に確認しておきましょう。

システムの拡張性

システムの拡張性とは、ERPの利用を開始した後にどこまで性能を向上させられるかを指します。システムの拡張性が高いと、企業規模が大きくなっても継続して利用できます。

そして、利用するユーザー数やデータ量に応じて、追加の設備投資なしで増量できるクラウドERPは、システムの拡張性が高いと言えるでしょう。

時間や場所にとらわれずに利用できる(テレワークも可)

クラウドERPは、ブラウザとインターネット環境があれば利用できます。そのため、自宅や移動先など場所や時間にとらわれずにERPを操作できます。一方でオンプレミスERPは、利用場所が限定されます。

クラウドERPは、テレワークやリモートワークを採用している企業に適しているといえるでしょう。

データを一元管理でき、それらをリアルタイムで把握できる

クラウドERPは、財務情報や在庫情報、顧客情報などのデータを一元管理できます。また、時間や場所にとらわれずに利用できるという性質から、それらのデータをいつでもリアルタイムで把握できます。

例えば営業では、担当者ごとに顧客情報を持っており、それらを共有できていないことで属人化が生じやすいという課題があります。しかし、クラウドERPで顧客情報を管理することで、そのような課題を解決できます。移動中に顧客データをモバイルから確認することも可能です。

他にも、経営情報もリアルタイムで把握できるため、経営層の意思決定スピードを高められるというメリットもあります。

子会社・グループ会社との連携をしやすい

クラウドERPを利用することで、子会社やグループ会社と連携しやすくなるというメリットもあります。その理由として、以下が挙げられます。

  • グループ会社間の情報を一元管理できる
  • システムの拡張性が高いため、企業規模に応じて柔軟に追加できる

それぞれの会社の情報を一元管理できるため、会社間で逐一報告連絡する必要がなくなります。例えば子会社の業績を本社に報告しなくても、本社はリアルタイムでそれらを把握できます。

また、追加料金を支払うことでユーザー数を容易に追加できます。一方でオンプレミスERPの場合、企業規模に合わせてインフラ環境を構築する必要があります。

企業間の業務全体が効率化され無駄な作業が削減されるのは、クラウドERPの魅力といえます。

クラウドERPのデメリット

オンプレミスERPと比較したクラウドERPの主なデメリットとして、以下が挙げられます。

  • カスタマイズ性が低い傾向にある
  • 自社業務との適合性が低くなる場合がある
  • オフラインでの利用ができない
  • ベンダーによってサービスレベルが異なる
  • 製品の種類が多いため、自社業務に最適なERPを選ぶことが大変

ここからは各デメリットについて詳しく見ていきましょう。

カスタマイズ性が低い傾向にある

クラウドERPは、オンプレミスERPと比較してカスタマイズ性が低い傾向にあります。

製品に予め備わっている標準機能を中心に利用することが多いため「複雑な業務フローを持つ企業」や「標準機能でカバー出来ないような独自機能があり、多くの追加機能が必要な企業」の場合、クラウドERPは向いていません。

ただし、カスタマイズ性の高いクラウドERPも存在します。また業界特化型のクラウドERPの場合、必要な標準機能が予め備わっている可能性が高いです。また、定期的に標準機能が追加開発されることもあります。

自社業務との適合性が低くなる場合がある

クラウドERPは、オンプレミスERPと比較してカスタマイズの自由度が劣る傾向にあるため、自社業務との適合性が低くなる場合があります。

自社業務との適合性が低い場合、機能の追加開発や別システムの導入などを検討する必要性が生じます。より適合性の高い製品を導入するためにも「自社業務との適合性」や「業界用語との適合性」、「業態との適合性」などを確認するようにしましょう。

なお対応業務の範囲や導入する製品によっては、クラウドERPの標準機能のみで目的を達成できるケースもあります。特に業界特化型のクラウドERPは、自社業務との適合性が高い傾向にあります。

オフラインでの利用ができない

クラウドERPは、その性質上オフラインでの利用ができません。通信障害が発生した場合、一時的にERPを操作できなくなります。

一方でオンプレミスERPの場合は、オフライン環境でも操作できるため安定してERPを利用できます。

ベンダーによってサービスレベルが異なる

クラウドERPでは、標準機能の追加やセキュリティ性の向上、復旧作業などの対応はベンダー側で行う関係上、そのサービスレベルはベンダーにより左右されます。

そのため、費用や標準機能の他にもベンダーの実績や導入事例なども確認するようにしましょう。

製品の種類が多いため、自社業務に最適なERPを選ぶことが大変

ERPパッケージ市場は年々増加しており、それに伴い提供会社や製品の種類も多く存在します。

2019年のERPパッケージ市場は1,198億3,000万円(エンドユーザ渡し価格ベース)、DXを追い風に前年比7.0%増の成長

※出典:矢野経済研究所「ERP市場動向に関する調査(2020年)」2020年9月7日発表

自社業務に最適なクラウドERPを契約するためにも、標準機能やサービス内容をよく比較検討して、より適したものを見つける必要があります。そのために、より多くの労力を要するでしょう。

そこで、ここからは中小企業(商社・卸売業・サービス業)におすすめのクラウドERPをご紹介します。

中小企業(商社・卸売業・サービス業)ならmiraimilがおすすめ

サービス名 miraimil
初期費用 個別見積り
月額料金 45万円~
導入期間 最短3か月
機能
  • 10種類の基幹業務機能から必要機能を組み合わせ可能
  • 期間契約業務における継続取引管理
  • 個別在庫管理
  • 台帳管理の電子化・一元化
  • 経営分析機能
  • 物販・役務販売のパラメータ制御
メリット
  • 国内外取引に対応可能
  • テレワークに対応
  • 重要情報を専用環境で保護
  • 災害に強いバックアップ体制
  • 専任スタッフが運用保守・監視サポート

miraimilは旭化成カラーテックやANAシステムズ、NTTファイナンスなどへの製品導入実績を持つGRANDIT(ERPパッケージ)を元に設計した、業界初の中小企業向けクラウドERPです。

miraimilはスピード経営や業務効率化、テレワーク対応などの実現を目指しています。以下の特徴があるため、より手軽に導入できます。

  • 通常のERPと比較して平均80%の導入コストを削減できる
  • 最短3か月で導入できる

またmiraimilは商社や卸売業、サービス業に特化しています。そのため、それらの業種に該当する場合、ノンカスタマイズでも高い業務Fit率を期待できます。

ERPを低コストで利用できるため、機能面とコスト面両方を重視したい中小企業におすすめです。

クラウドERPを導入する流れ

クラウドERPを導入する流れを、miraimilを例にご紹介します。

miraimil導入手順は以下のとおりです。

  1. 1ヵ月間のトライアルでシミュレーションする
  2. 見積もりをとる
  3. 導入作業に入る

導入は3~6ヵ月ほどかかります。導入プロセスに入る際は、利用したいシステムの範囲や利用者・処理伝票枚数などを詳細に決めていきます。

重要なのは、1ヵ月のトライアル期間にパッケージの内容が自社で求める業務体制とマッチするか確認することです。専任の営業担当がつくため、疑問点や不安な点は逐一確認するようおすすめします。

なおmiraimilでは導入サポートを実施しています。

クラウドERPに関するよくある質問

クラウドERPに関するよくある質問には、以下3つがあります。

  • クラウドERPのセキュリティ性は高い?
  • 導入費用はどのくらい?
  • ERPと基幹システムの違いは?

それぞれの疑問点について詳しく見ていきましょう。

クラウドERPのセキュリティ性は高い?

クラウドERPのセキュリテ性の高さはベンダーにより異なります。

より安心できるクラウドERPを利用するためには、最新のセキュリティ対策を行っているか確認するようおすすめします。またセキュリティ認証を確実に取得しているか、大手企業のデータセンターを利用しているか、顧客専用のクラウド環境が提供されているかも併せてチェックするといいでしょう。

サイバー攻撃やミスによる情報漏洩は後を絶たないため、セキュリティ面のチェックは多いに越したことはありません。業務を滞りなく続けるためにも、安全なサービスを利用する必要があります。

導入費用はどのくらい?

導入費用は、導入するクラウドERPによって大きく異なります。そのため画一的に費用を算出できず、個別見積もりになるケースが多いです。

ERPと基幹システムの違いは?

ERPと基幹システムは一見似ていますが、意味する内容は異なります。それぞれの違いを下表にまとめました。

名称 概要 詳細
ERP 主要業務システムを統合したシステムの名称
  • 共通のデータベースで一元管理するシステムそのものを指す
  • 各業務間のシームレスなデータ連携に重きをおく
基幹システム 基幹業務システム全体の総称
  • 企業の基幹業務をサポートするシステムを指す名称
  • 基幹業務の例として、生産や販売、会計、物流などが挙げられる

基幹システムは「物流・生産・人事」などの主要な業務システム全般を指します。それに対してERPをそれらの主要業務の統合と一元管理するシステムのことです。そのため「統合基幹業務システム」とも呼ばれます。

また基幹システムは特定の業務の効率化を目指すものですが、ERPはすべての業務データを効率的に管理して経営に役立てることを目指しています。

継続して使う既存の業務システムと連携できる?

一部の部署で利用している既存のシステムやツールが残ってしまう場合には、クラウドERPとの連携が必要になります。連携がスムーズにできるかどうかはパッケージによります。クラウドERPを導入する際に、ベンダーに確認するようおすすめします。

まとめ

本記事ではクラウドERPの特徴やメリット・デメリットを解説しました。クラウドERPの重要なポイントをまとめると以下のようになります。

  • クラウドERPは、企業のリソースを一元管理して有効活用する業務システム
  • イニシャルコストを抑えやすく、保守運用の手間がない
  • 導入に際しては、ランニングコストや通信トラブルなどのシミュレーションをすることが必須

「手元資金に余裕がない」「新規事業に着手するのに時間をかけられない」「保守運用に長けた人材がいない」などの場合は、クラウドERPが適しています。

本記事でご紹介したクラウドERPのメリット・デメリットを考慮しつつ、より自社に合致したERPを導入してください。

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国内ERPサービスを徹底比較!
ERPの導入を検討されいている方はぜひご活用ください。

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