商社の鉄人 第1回 鉄人が語る「商社の特長と求められる姿」とは?

公開:2021.9.29
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スピーカー:服部 祐二(アプリケーションフォーカス株式会社 ERP導入コンサルタント)
ナビゲーター:高橋 昇(GRANDIT株式会社 マーケティング室 室長)

物資流通の仲買を担う商社。しかし、仲買だけでは存在価値を問われ、商社不要論が唱えられたことがありました。冬の時代とも呼ばれました。しかし商社は消えることなく、その重要性をいよいよ拡大させています。存続の秘訣はどこにあるのでしょうか。また、この先も生き残っていくにはどうあるべきでしょうか。
このコラムでは、このような商社のあるべき姿や商社に求められるシステムについて服部祐二氏がわかりやすく解説いたします。服部氏は、ERP導入コンサルタントとして長く商社のERP構築と導入に関わり、商社業務にも精通している「商社の鉄人」とも呼べる方です。

登場「商社の鉄人」

高橋 本日のナビゲーターを務めますGRANDITの高橋です。
このコラムでは服部祐二さんにお話しを伺っております。商社の業務とシステムに精通しているまさに「商社の鉄人」と思っておりますが、まずは簡単に自己紹介をお願いできますでしょうか?

服部 ERP導入コンサルタントの服部祐二です。商社系ITベンダーで、商社のシステム構築に長く取り組んできました。ERPに関しては、国内では創成期のころから関わっており、とりわけGRANDITに関してはERP事業立ち上げのメンバーとして参画しております。

高橋 私も服部さんとはGRANDITの導入プロジェクトでは度々お世話になっております。ERP、とりわけ商社系のERPでは国内トップレベルと思っていますが、それも含めて業界での経歴をお聞かせいただけますか?

服部 いきなり商社系の会社に入ったわけではなく、最初は丸大食品というメーカーに入社しているんです。さらに言うと、理系ではありますが、実は農学部出身で当然研究職につくものだと思って入社したのですが、会社がIT化に本格的に取り組むということで、私は情報システム部門に配属されたわけです。

高橋 そうだったんですか?

服部 そこではじめてプログラムに触りました(笑)。
研究というのは結果が簡単に得られませんが、プログラムはすぐに結果が返って来る。これにはカルチャーショックを覚えましたね。
システムに強く惹かれ、この道を究めたいと、転職した先が商社系のITベンダーでした。当時の総合商社ニチメンのシステム子会社で、今は、ニチメンと日商岩井が統合した双日のシステム子会社である日商エレクトロニクスです。

高橋 なぜ商社系だったのでしょう?

服部 幅広い商材を扱うことができることに魅力を感じました。商社はその業種業界や商材に応じたシステムを作らなければなりません。
GRANDITに関わるようになったのは、2006年からのERP事業の立ち上げに参画してからです。大規模案件に関してはプロジェクトマネージャーも兼ねるようになりました。

高橋 私が存じ上げているのは、そのころからのことになりますね。

服部 そうです。商社へのシステム導入ノウハウを横展開するということで、他の総合商社や専門商社へシステム構築を提案し、ここ20年ほどは、ほとんど商社中心にシステム構築のビジネスを中心に展開しています。

商社ならではの共通点

高橋 商社にはいろんなシステムがあって、私も商社特有のおもしろさを肌で感じております。

服部 技術系の人ばかりではなく実務の方とも親しくさせていただいて、お客様目線でお客様にわかる言葉で提案ができるようになったと思います。

高橋 確かに服部さんは業務に詳しく、お客様受けが大変良い。一緒に仕事をしていてそう思います。
商社といってもさまざまあるかと思いますが、共通しているところがあれば教えてもらえますか?

服部 物の流れとお金の流れが非同期ということがあるかと思います。物の送り先とお金の受取手が異なるという場合もあります。

高橋 フロントとなる営業部門は特定の商材に特化していますので、システムも扱う商材によって管理したい項目が異なってきますね。

服部 その通りです。さらには、商材や業種によって部門が細分化されていますが、その中での採算にはシビアなものがあります。投資に関しても部門単位での採算が重視されます。

商社に求められる姿

高橋 商社に見られる傾向というのはありますか?

服部 部門の分社化が進められています。関連子会社を設立して社員を移転させる動きが活発になっています。

高橋 背景には何があるのでしょう?

服部 商材や業種業態に特化した人材が求められています。以前は商社といえば、商材を右から左に流すというような単純なイメージがありました。
それだけでは存在価値を問われるようになり、付加価値が求められるようになっています。商社を通すことで、アイディアや情報等の付加価値が求められるようになりました。今では新たな投資やプロジェクトを立ち上げるにも、商社が中心になっていることが多くなっています。

高橋 確かにインターネットによって情報の流れやそのインフラが変わったことから、商社も変わらざるを得なくなったように思います。商社では情報システムを使ったさまざまな挑戦が見られます。

服部 もはや商社は看板だけで仕事ができていた時代とは異なります。その業界に特化した人間を育てあげ、その人間ならではのノウハウやアイディアを抽出して生き残っていく時代になったかと思います。

高橋 そのためにシステムをいかに使っていくか、情報をどう活用していくかが課題になってきていると思います。
次回のコラムでは以下の「商社の主要システム体系イメージ」図をもとに、商社における情報活用のポイントを詳しく解説して頂こうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

服部 わかりました。早速第2回のテーマが決まりましたね。

鉄人が幅広い質問に解答

服部 商社の方々は、同業他社がどうやっているのかを知りたがるところがあり、ずいぶんいろいろ質問されます。他社の動きも気になるようです。

高橋 それはありましたね。プレゼンテーション後の質疑応答が盛り上がってしまって、提案に行っているのか、コンサルしているのかわからなくなることがしばしばありました。

服部 商社は売買のわずかな差額から、利益を捻出しなければならず、工夫が求められます。製造業とは異なりフロンティア精神とかハングリー精神というものが必要かと思います。

高橋 それも大きな特長ですね。
さて今回は、詳細な内容には踏み込めませんでしたが、次回からは商社システム全体イメージ、ERP導入の勘所などを紹介していければと思います。
こちらからの一方的なメッセージに終わらせることなく、皆様が抱えているお悩み事の解決に繋がるようなコラムにしたいと考えています。ご質問いただければ服部さんなら何でもお答えします。

服部 いや、何にでもというわけでは(笑)。技術的な内容ではなく、ユーザーとなる現場の方々に喜んでいただける内容にしていきたいと考えています。皆様の参加で盛り上げていただけると幸いです。よろしくお願いします。

高橋 ありがとうございました。

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